クリス・カトラー、ヘンリー・カウや即興を語る (4/11)
カトラーの公式サイトに転載されているインタビューで、元は「Traverses」誌の1999年の記事だそうだ。
→ Traverses | History, Cow, Texts, Improvisation - Interview with Chris Cutler
「Rock in Opposition」(RIO) に参加してるバンドは、どれも即興をやってますか。
- いや、サムラ・ママス・マンナだけだ。だが、彼らの即興は最高だよ。
RIOはどんな流れで出来てきたんですか。
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1970年代は全てが崩壊した時代だった。メジャーなレーベルは音楽をコントロールできなくなって、そこら中がインディー系になった。メインストリームってものが無くなって、閉鎖的な派閥に細分化されてしまったんだよ。「パンク」が火を点けて、「ニューウェーブ」が粉々にしてくれた。
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その頃、ヘンリー・カウは他の国の色んな面白いバンドと知り合いになってた。彼らは本国でもほとんど、国外じゃ全く知られてなかった。なので、彼らを集めて、ロックにもまだまだ実験的、革新的な余地があるんだってのを、皆に見せつけてやろう、そう思ったんだ。
RIOに加わるには、何か資格が要ったんですか。
- 最初はヘンリー・カウが、もっと有名になるべきって思ったバンドをフェスティバルに招待することで始まった。RIOはそのフェスティバルの後で出来たんだ。参加バンドをどう決めるかとか考えて、1年ばかりやってみた。そして、フェスティバルを4〜5回、ツアーもやった。そうしたら、組織として終わった後も、コンセプトとして生き残って、参加者たち自身が協力して続けていくことになったんだ。
どのバンドも他のバンドの音楽を気に入ってるってことですか。
- そうとは限らない。嫌ってるってことはないと思うが。例えば、ストーミー・シックス (イタリアのチェンバー・ロック) とユニヴェル・ゼロ (ベルギーのチェンバー・ロック) は全く違う。だが、そういう幅広さは良いことだと思う。どのバンドも本気で過激なことをやってる。大切なのは、協力すること、クリエイティブであることであって、同じ音楽ををやることじゃない。
「Rock in Opposition」は「反体制ロック」って訳されることが多いけど、政治的な意図はないんで、「反主流ロック」とでも言うほうがいいかも知れない。この一連の記事は、本当は2014年11月に渋谷で開かれた「Rock in Opposition Japan 2014」に間に合わせたかったんだけど、こんなふうに機を逸してしまった。
→ ロック・イン・オポジション・ジャパン2014
→ YouTube | ロック・イン・オポジション・ジャパン2014 予告編
話は変わるけど、キング・クリムゾンの来日が12月に決定したそうで、すでに盛り上がってるようだ。
→ amass | キング・クリムゾン、12年半ぶりの来日公演を開催へ
ついでに、関係ないけど、こんなのも上げといてみようかな。1977年だ。
→ David Bowie News | Robert Fripp, Brian Eno and David Bowie in the recording studio
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