エイドリアン・ブリュー、フランク・ザッパを語る (1/2)
「5人のギタリスト、フランク・ザッパを語る」っていう「Guitar Magazine」誌の1994年2月、ザッパが亡くなった直後の記事が、2010年8月に「Guitar International」サイトに転載されたもの。ウォーレン・ククルロ、マイク・ケネリー、ドゥイージル・ザッパ、エイドリアン・ブリュー、スティーヴ・ヴァイの5人が、バンドに加わったきっかけやザッパへの思いなどを語っている。
→ Guitar International - Frank Zappa’s Guitarists: Interviews with Five Guitarists of the Zappa Kind
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フランク・ザッパから最初に言われた言葉をよく憶えてる。「4/4拍子はあまり弾かない。変拍子を使うんだ」。あまりにも控えめな表現だよな。
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俺はナッシュビルのバーのバンドで、デイヴィッド・ボウイやザ・ローリング・ストーンズのカバーをやってた。フランクが町にやってきた時、彼が車の運転手に、なんか面白いバンドはないか、って聞いたんだ。たまたまその運転手は俺たちのバンドが大好きだったんで、フランクを連れてきた。彼が裏口から入ってくるのを見て、ちょっと緊張したよ。そしたら、「Gimme Shelter」をやってる時に、ステージの袖に来て、握手してくれた。彼は後で運転手から俺の名前と電話番号を聞いたそうで、しばらくして、オーディションに来ないか、って電話がかかってきた。1977年のことだ。
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フランクの作品は少し知ってたけど、演奏したことはなかった。友達から彼のレコードをごそっと借してもらって、で、弾くのがどんなに難しいか、よく判ったよ。オーディションに通るなんて、とても思えなかった。フランクのところに行ったら、ちょうどスタジオの据え付けの最中でね。演奏に集中しようとしたけど、フランクは部屋の向こう側にいて、間を運送業者や電気工事の人たちが、物を運び込んだり右往左往してた。ろくな演奏ができなかったんで、フランクが何か言うより先に、「本当はずっと上手く弾けます。もっと静かな場所で、もう一度チャンスを頂けませんか」って言った。それで、二階の別の部屋に上がって、オーディションをやり直してもらった。今度は上手く弾けて、雇ってもらえることになったんだ。
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