クリス・スクワイア、イエスの代表的アルバムなどを語る (4/4)
6月に67歳で亡くなったクリス・スクワイアの、生前ほぼ最後のインタビュー。追悼もかねて、「Ultimate Classic Rock」サイトの2013年2月の記事を紹介することにした。イエスは2013年に「The Yes Album」、「Close to the Edge」、「Going for the One」3枚の完全再現ライブ・ツアーってのをやっていて、その関係の話。
ジミー・ペイジとやったプロジェクトについて教えて下さい。
- ジミーのインタビュー記事は読んだよ。あの通りだ。ジョン・ボーナムが亡くなった後、ジミーは演奏活動を再開したくて、近くに住んでた自分とアイデアを温め始めたんだ。ロバート・プラントにも加わって欲しかったんだが、ジョンの死の直後で、そんな気になれなかったんだろうな。なので、それっきりになった。
ジミーは録音が残ってるのでリリースしたいって言ってましたが、そうなったら手伝いますか。
- たぶんね。ベースとドラムスとギターのトラックがある。オーバーダブはほとんどない。自分はちょっとだけボーカルとコーラスもやった。だけど、デモ用のつもりだったんで、ラフなもんだよ。どっから流出したのか知らないが、ネットのどっかで聴けるんじゃないかな。本当にリリースするなら、色々やらないといけないだろうね。
あなたのベース・サウンドは非常に特徴的で、リード楽器って言ってもいいくらいですが。
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2枚めのアルバム「Time and a Word」からエディ・オフォードと組んだわけだが、彼がマーシャルを通したベース・サウンドを、コンプレッサーをかませたり、あれこれ工夫してくれたんだ。「Fragile」、「Roundabout」の頃までに、すごく上手く作り上げてくれた。
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もう一つ、「Time and a Word」をプロデュースしたトニー・コルトンは、ヘッドフォンで聴きながら作業してたんだけど、低音のしょぼいヘッドフォンでね。エディに「もっとベースを!」ってばかり言うんだ。これでOKってなったのは、実際にはベースの音量がオーバーしてたんだけど、そのままリリースされちゃった。それがオーディオ雑誌なんかで良い評価だったんで、エディはその後もそういうミックスで行くことにしたんだろうな。
元記事への読者のコメントはほとんど全て、「ジョン・アンダーソン抜きじゃイエスとは言えないよ」ってのばかりだ。「イエス」ってバンド名の権利はスクワイアが持ってたから仕方ないけど、死後はどうなるのかな。バンドとしては、ビリー・シャーウッドが後を継いで、トトと全米ツアーをしたり、先々週の Cruise to the Edge に出演したりしてるそうだ。
ちなみに、Cruise to the Edge は、2013年に始まって以来、年ごとにますます盛り上がってるようで、今回は毎回出演のイエスの他にも、アラン・ホールズワース、マーティン・バーレ、マイク・ポートノイ、マリリオン、サーガ、PFM、キャラヴァン、ニール・モーズ、スポックス・ビアド、アナシマ、アングラガルド、ライフサインズ、ムーン・サファリ、などなどだとか。何なのかは、下の「関連の記事」を見て頂きたい。
なお、ジミー・ペイジ + クリス・スクワイア + アラン・ホワイトのプロジェクト XYZ については、下の「関連の記事」もう1つのおまけで取り上げてる。
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