ロバート・プラント、最近の心境を語る (1/7)
「Uncut」誌サイトの2014年9月、「Lullaby and... the Ceaseless Roar」リリースに合わせた記事より。ただ、旅の話とかが主で、音楽の話はあまり出てこないので、念のため。
→ Uncut | All the Old Gods Are Long Gone. But Still... - An Interview with Robert Plant
ジミー・ペイジが、ツェッペリン再結成に乗ってこないプラントにうんざりした、と言ったことについて:
- (肩をすくめて) 別にアニキの付き人でも何でもないからな。ほんと、プロならもっとマシなこと考えろよって。
旅について:
- いつも旅してないといられないんだ。誰からも笑われる。子供たちからもだ。「なんで?」って聞くんで、「そこに行かなきゃならないんだよ」。例えば、モロッコのエッサウィラ (世界遺産のリゾート地) に行く。ウェールズの海岸に行く。そういう辺境の地に行って、車を降りて、ただ座って、あるがままを感じとる。時を越えた存在をだ。いにしえの神々は去って久しい。それでも未だに..... いや、生け垣なんかにまで神が宿ってるなんて言うつもりはない。だが、かつてのマジックの名残りは、今でも確かにそこにあるんだ。
「Lullaby and... the Ceaseless Roar」をイギリスで作ったことについて:
- このアルバムは、この神秘の土地に強く結びついてる。よく知ってる馴染み深い景色の中にいられるのは、至福の休息だよ。65年もいるんだから (インタビュー当時、プラントは65歳)、もう勝手知ったる場所だ。テキサス (しばらく活動拠点にしていた) の石灰岩の丘は、ゴツゴツしてて、何だかちょっとよそよそしかった。それで戻ってきたんだ。ほんの少しの間だけでも、ここにいられれば、それでいい。恐るべき美しさだ。「庄 (the Shire)」の名前もまだ残っている。だが、この土地から力を得るには、細かいところまでよく見ないといけない。それが、今やってることなんだ。ここに落ち着くことができて、全ての神々に感謝している。
原文がインタビューの問答形式になってないんで、記事を構成するのがちょっと面倒。
プラントは2013年の秋からウェールズ近くの田舎に住んでるんだそうだ。最後に出てくる「the Shire」は、「指輪物語」や「ホビットの冒険」でホビット族の住んでいる土地のこと。なお、これに「庄」って絶妙な訳を持ってきたのは、翻訳家・作家の瀬田貞二さんだと思う。で、作者のトールキンに心酔してるってか、ホビット中毒のプラントは、自分の住処のあたりも「the Shire」って呼んでるらしい。「Lullaby and... the Ceaseless Roar」の中の1曲、「Embrace Another Fall」でもそれを歌っている。裏Wikipediaの「Uncyclopedia」でも、ホビットねたでからかわれてるし (英語だけど)。
ちなみに、この「Lullaby and... the Ceaseless Roar」ツアーのライブ盤「More Roar」を、4月にEPで5,000枚だけ出したんだそうだ。今月になって、iTunesでも聴けるようになった。
→ Discogs | Robert Plant and the Sensational Space Shifters - More Roar
→ Robert Plant Official Website | News August 7, 2015: More Roar Now Available Digitally on iTunes
人気の記事
- 2016/1/26 - トニー・ヴィスコンティ、デイヴィッド・ボウイを語る
- 2014/9/8 - ロバート・フリップ、「キング・クリムゾンの掟」を語る
- 2012/6/25 - トッド・ラングレン、「Todd Rundgren's Johnson」を語る (5/6)
- 2012/1/15 - スティーヴ・ヴァイ、ヴィニー・カリウタを語る