スティーヴ・リリーホワイト、U2「How to Dismantle an Atomic Bomb」を語る (自ら代表作を語る (8/8))
「MusicRadar」の2011年2月の記事より。プロデューサー、スティーヴ・リリーホワイトが代表的な仕事として16枚のアルバムを選んだ内から抜粋。最終回はU2「How to Dismantle an Atomic Bomb」(2004年)。
→ Production Legend Steve Lillywhite on 16 Career Defining Records
- U2との関わりは、最初の3枚 (「Boy」、「October」、「War」) から後、変わってきた。例えば、彼らは「The Joshua Tree」に18ヶ月もかけたんで、最後にはマネージャーのポール・マクギネスが言ったんだ。「スティーブ (リリーホワイト) なら6週間でやれるだろ。彼を連れてきて、こいつを終わらせろ」。つまり、U2に対して、だんだん抑えの投手みたいな役どころになってきたんだ。俺と仕事すると、彼らが駆け出しだった頃のやりかたを思い出させるってことかなと思う。「The Joshua Tree」、「Achtung Baby」、「All That You Can't Leave Behind」、どの時も仕上げを頼んできたよ。彼らはずっとブライアン・イーノ、ダニエル・ラノワと仕事してきてたが、「Atomic Bomb」は最初、違うプロデューサーと作り始めた。だが、18ヶ月やった挙句、そのプロデューサーをクビにして、最初からやり直すことにしたんだ。それで、まず、それまでの仕事を聴かせてもらった。「Native Son」って曲があって、良い曲だとは思ったが、良い録音じゃないなって彼らに言った。で、改めて演奏してもらったら、途中でボノが「どうも歌詞が今イチだな。歌えないよ」なんて言い出すんだ。良い曲じゃないかと言ったら、彼は歌詞を作り直してきて、それが「Vertigo」になった。それから後は、ブレーキが外れたみたいに、快調に作っていけた。
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