コージー・パウエル、アルバム「The Drums Are Back」などを語る (自らのキャリアを語る (11/12))
1998年に不慮の事故で亡くなってしまったコージー・パウエルだけれども、これは1996年のインタビューとのこと。Joe Geesinってロック評論家の個人サイトの記事より。かなり貴重。今回はグレン・ティプトンやアルバム「The Drums Are Back」の話。
→ Joe Geesin - Freelance Music Journalist > Cozy Powell Interview
ブライアン・メイとは「Music of Jimi Hendrix」(トリビュート・アルバム「In from the Storm」のこと) でも共演してますね。
- あれは1回限りで、1曲だけやった。ブライアンに頼まれたからだが、これもすごく楽しかった。
グレン・ティプトンとレコーディングしたって聞きましたが。
- グレンは曲を沢山書いてる。ソロアルバムを完成させたところだが、実際にはアルバム2枚分くらい作ってるんだ。最初のがこの春に出る。それには俺は2トラックだけ参加したが、実際にはもっと沢山手伝った。いずれリリースするために、取っといてあるんじゃないかな。これも楽しかった。将来また一緒にやるかも知れない。
「The Drums Are Back」には厳しいレビューもあるようですが。
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色んなセッションでアルバム60〜70枚、シングル150枚以上に関わってたら、中には評価が今一つなのもあるだろう。そんな評価は誰だって見たくないよ。こっちは最高のアルバムを作るつもりで、とことん頑張るし、ベストなミュージシャンを集めるし、ベストを尽くすわけだ。あのアルバムには大変な努力を注ぎ込んだ。スティーヴ・ルカサー、ジョン・ロード、ビリー・シーン、ブライアン・メイ、錚々たるミュージシャンたちだ。それがレビューで、「ゴミだ。退屈で古くさい屁みたいなもんだ」なんて言われてみろ。俺が組んだ内で最高のミュージシャンたちのどこが、退屈で古くさい屁なんだ。あんなのはレビューじゃない。ただのたわ言だ。不愉快だよな。俺が歳とりすぎてるとか、音がデカすぎるとか、前時代の遺物だとか、ドラムの数が多すぎるとか、そんなのはレビューじゃない。そういう奴には、表ぇ出ろよ、ケリつけようぜ、そう言ってやりたい。あれを気に入ってくれてる人たちに、申し訳ない。
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アルバムを20枚作って、その内の1枚でも上出来なら、俺は良い仕事をしたって言える。これまでのキャリアの中で、本当に上出来のアルバムが、ちょっとばかりある。「The Drums Are Back」は、その中には入らないかも知れない。でも、すごく良い曲もあるだろ。素晴らしいミュージシャンたちが参加してくれて、光栄に思ってる。一部のマスコミがけなすのは、無名のミュージシャンも使って、ブレークさせたからだろう。ジェリー・レインなんか、大したボーカリストだ。あのアルバムは、あちこちそうとう頑張ったと思ってた。今聴き直してみると、もっとうまくやれたかも、とか、もっとうまくプロデュースできたかも、とか思う。俺はソロアルバムじゃ、他のミュージシャンのベストを引き出すために、自分を抑えがちなのかも知れない。スティーヴ・ルカサーやビリー・シーンの演奏には、鳥肌が立った。スティーヴは俺のアイドルの一人だが、あのアルバムじゃ極めつけをやってくれた。これ以上に光栄なことはない。
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