ロバート・フリップ、アンディ・サマーズと語る (10/16)
1984年、フリップとサマーズがアルバム「Bewitched」をリリースした時のラジオ番組を、ファンが録音してて、後から口述筆記 (テープ起こし) したものだそうだ。普通のインタビュー記事と違って、後から言葉を整理・編集したりしてないので、ある意味 (笑)、生々しい。すごくリラックスした雰囲気。
→ Elephant Talk | Interview with Robert Fripp and Andy Summers on WHFS 99.1 in Annapolis/Baltimore
最初のビデオクリップのほうは、どうだったんですか。
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フリップ:ウィンボーン (フリップの生れ故郷) のフリップ世界本部 (Fripp World Headquarters) にいた時のことだ。キング・クリムゾンのツアーの合間に、アンディに電話したんだよ。アンディが言うには、「ビデオを作んなくちゃな。何かアイデアある?」。それで、「東洋女性のダンサーを何人か集めるのはどう?」って言った。全くの冗談だ。そしたら、「すごいアイデアじゃないか」。そのままツアーに出て、戻ってきて、アンディに電話でどうなったか聞いたら、開口一番、「ダンサーを集めたよ」。それでロンドンに出向いてって、あれが出来上がったわけだ。締めくくりは琴だ。
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サマーズ:そのビデオは、さっき言ったビデオ (「Parade」) にも出てくるよ。収録の時にずっと流してた。すでに収録してあった1本なんでね。
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フリップ:自分のビデオは、この2本の他は、ちっとも面白くない。たいていは、まごついたり、恥ずかしかったりするんだ。
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サマーズ:え? 他にもあるの? クリムゾンで?
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フリップ:そうなんだ。
キング・クリムゾンのビデオは勿体つけたり馬鹿っぽかったりする、って意味じゃないですよね。嬉しくなかったってことですか。
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フリップ:「I Advance Masked」のビデオは大好きだよ。とんでもなく馬鹿馬鹿しくて、すごくユーモラスだからね。
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サマーズ:あれはいいよな。見てると、わくわくする。
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フリップ:音楽が素晴らしいんだ。
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サマーズ:音楽ね。トレンディだよな。
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フリップ:もう一つのほうは、新しいスタンダードを作ったんだ。
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サマーズ:そうそう。新しいスタンダードね (笑)。
先に予告しとくと、この続きでは「クリムゾンじゃうまく演奏できたためしがない」なんて言葉が飛び出してくる。
さて、年末恒例の (本当か? (笑))、フリップ・ニュース。どれも、例の本人の日記から。
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2013/10/21 :新生クリムゾンのツアーは、4つの大陸からオファーが来ている (北米・南米・欧州はたぶん確定。あと1つはアジアか?)。2014年秋から2015年丸々ずっとツアーできる。稼ぎってことでは大きな会場がいいが、楽しくない。できればメンバーが互いにアイ・コンタクトできるような狭いところがいいね。
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2013/11/12 :ユニバーサル社と正式に和解が成立した。ユニバーサル社は過去の過ちを認めた (と読める)。
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2013/11/24 :もうすぐ出るジョー・サトリアーニの本に、こんな寄稿をした。「ジョーとステージに立ったり、ジョーをステージ脇から見たり、観客に混じってジョーを見ていると (1997年、2004年のG3のことだろう)、ジョーがどうやってあれだけのことを成し遂げたのか、未だに全く判らない。52年間、何人もの人と音楽活動を続けてきているが、ジョーが受けているような支持は、個人としてもプロとしても、ほとんど受けたことがない。あれだけの地位を確立したミュージシャンが、同時にあれだけ大人物だというのは、極めて稀れだろう。」
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