マイク・オールドフィールド、「Tubular Bells」以外を語る (4/14)
「Innerviews」サイトの2013年の記事より。2012年のロンドン・オリンピックの開会式に出演した話から始まっている。スペインのマヨルカ島でぐーたら過ごしてた師匠のケヴィン・エアーズを見習ってか (笑)、今はバハマのナッソーで悠々自適なのだそうだ。
→ Innerviews | Mike Oldfield - The Messenger
1980年代にバージン・レコードからポップソングを書くように圧力があったと言っていましたが、実際には、ポップソングにもそれなりの価値があったと思っているのではないですか。
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自分にとっては、どれも音楽であって、違いはない。打ち寄せる波とか吹き荒れる風とか、音楽でないものに音楽を感じることだってある。そういうのを分類したり哲学したりするつもりはない。何か自分に圧倒的な影響を与える空気中の振動ってことなんだ。
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どっちかっていうと、歌詞を書くほうが大問題だね。辞書と首っ引きだし、そういうのからパクることもしょっちゅうだった。ティム・ライス (ブロードウェイ・ミュージカルの大御所の作詞家) に会う機会があって、その時に聞いてみたんだ。そうしたら、秘密を打ち明けてくれたよ。「そうなんだ。私たちみんな、そういう小道具を使ってるよ」。
「Five Miles Out」や「Crises」のアルバムは、恐ろしくコストのかかったポップソングだって言えなくもないのでは。
- 「Five Miles Out」は、やたら手の込んだ音楽だね。ちょっとしたオペレッタって言ってもいい。リイシューの時には別バージョンも付け加えて、曲がどんなふうに出来上がっていったかが判るようにした。「Mount Teide」も美しい曲だ。カール・パーマーが叩いてくれたんだけど、彼を過小評価してたな。結局は使わなかったテイクが沢山あるんだ。素晴らしいミュージシャンだよ。思い返すと、世界最高のドラマーと何人も係わってきてる。ロバート・ワイアットとは (ケヴィン・エアーズのバンドで) 1年くらいベースをやらせてもらったし、もちろん、タコ人間 (human octopus。日本なら千手観音か) のサイモン・フィリップスもだ。
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