ジョー・サトリアーニ、ジミ・ヘンドリックスを語る (30人のギタリスト、30人を語る (13/30))
「Guitar World」サイトの2011年12月の記事より。雑誌が創刊30周年ってことで、著名なギタリスト30人にそれぞれ憧れのギタリストを語ってもらったっていう企画。今回は第13回。
→ 30 on 30: The Greatest Guitarists Picked by the Greatest Guitarists
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「The Wind Cries Mary」をラジオで聴いた時、初めて本当に興奮した。ジミ・ヘンドリックスの何が偉大かって、音の選びかただ。例えばアルバム「Live at the Fillmore East」の「Machine Gun」を聴くと、次に何が起きるか (どんな音が来るのか)、まるで判らない。「Voodoo Chile (Slight Return)」なんか、ただのEのブルースなのに、なんであんなに完璧なんだ。
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残念ながら、1970年代はギタリストにとってキツい時代だった。だが、例えばジェフ・ベックを見てみろよ。彼はどんどん良くなる一方だ。先月、彼のオークランド公演で、ステージ脇で「Where Were You」の演奏を聴いてたら、涙が出てきた。ギタリストだったら、偉大な人の演奏を真似したくなるだろうけど、コピーになっちゃいけない。俺は演奏する時、いつも自分のヒーローたちが肩越しに見てると思ってる。
ジミ・ヘンドリックスを語りたかった人は大勢いただろうけど、まぁ、やっぱりサトリアーニなんだろうな。「Machine Gun」は、ジャズ界の帝王マイルス・デイビスに「俺はこんな音楽がやりたかったんだ」と言わせたらしい。けど、後半はなぜかジェフ・ベックの話になってるし (笑)。そのベックは、ヘンドリックスがアメリカからイギリスに呼ばれた時の誘い文句が「クラプトンとベックに会わせてやる」だったとか、ベックがヘンドリックスの演奏を目の当たりにして「ギタリストをやめたくなった」って言ったとか、ヘンドリックスから「お前がブルースを弾いてるのは、猿より退屈だ」って言われたとか (これは何で読んだんだったかな)、逸話がある。「Where Were You」はギターというか、Stratocasterって楽器を使った一つの究極の演奏かも知れない。アーミングとハーモニクスだけで奏でるって、思いついたとしても、普通、ありえないよ。
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