ブライアン・イーノ、ロキシー・ミュージック加入のいきさつをちょっと語る
「FACT」誌サイトの2012年4月の記事より。2008年の雑誌掲載記事がウェブ転載されたもの。芸術論を展開する中で、「コンティンジェンシー理論」の一例として、自分がロキシー・ミュージックに加入することになったいきさつを、ほんのちょっと語っている。
- 23歳の時だ。帰宅途中だった。地下鉄に乗ろうとして、たまたま来た電車のたまたま目の前の車両に乗ったら、アンディ・マッカイ (後のロキシー・ミュージックのオーボエ&サックス奏者) が乗ってたんだよ。その数年前、彼がレディング大学にいた頃に知り合っていたんで、お互い気がついて、話し始めた。結果として、ロキシー・ミュージックに入ることになったんだ。「それは運命だ。そうなるようになってたんだ」と思うかも知れない。「全くの偶然だ」と思うかも知れない。だが、そういう小さなことで自分の人生がどれだけ左右されているのか。じゃ、起きなかったことは何だったのか。
この「コンティンジェンシー (contingency)」ってのにイーノは傾倒しているそうで、訳すと「偶発性」って意味で、よく判らないけれども「すべては偶発的なものだ」っていう考えかたのようだ。イーノとピーター・シュミットが作った「Oblique Strategies」も、どうとでも解釈できるような短文や警句の書かれた100枚くらいのカードの内から適当に1枚を選び、それに従って意思決定するって代物で、なんとなく関係ありそうな気がする。ってか、「Oblique Strategies」のカード、売ってんだね。
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