イアン・アンダーソン、「Thick as a Brick 2」を語る (2/6)
ジェスロ・タルのリーダーで現在来日中のイアン・アンダーソンが、昨年リリースした「Thick as a Brick 2」について、なぜジェスロ・タル名義じゃないのかとか、色々と語っている。「Classic Rock Revisited」サイトの2012年3月頃の記事より。
→ Classic Rock Revisited - Thick as a Brick But Sly as a Fox: an Interview with Ian Anderson
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マーティンはスタジオや録音作業が好きじゃないんだよ。判らないでもない。ベストを尽くさないととか、期限を守らないととか、プレッシャーが半端じゃない。今回のアルバム作りは、彼にはなおさら合わなかったと思う。色んなことを周到に準備した上で、10日間以上も集中してみっちり作業しないといけなかった。その間ずっと緊張したまま気が抜けないし、ヘマは許されない。他のことを考えたり、先に帰ることもできない。本当に全力を尽くさないといけなかったんだ。
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元の「Thick as a Brick」(1972年) には彼も参加してるけど、俺は、それをただ作り直そうとは、最初から考えてなかった。そういう音楽を今もやれるミュージシャンと、ちょっと違う趣向で、改めて仕事したかったんだ。使ってる楽器は、ハモンドオルガンとかグロッケンシュピールとかアコースティックギターとかレスポールとか、昔と一緒だがね。
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デイヴィッド・グーディア (ジェスロ・タルの最新ラインナップのベーシスト。「Thick as a Brick 2」にも参加) に、ジェフリー・ハモンド (「Thick as a Brick」当時のベーシスト) みたいに弾いてくれ、なんては言えない。彼は彼なんだから。なので、相談しながらアイデアを詰めてった。一緒に仕事しやすい奴だね。
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スタジオに入ってからあれこれ試してみるなんて余裕はなかった。入ったら即やるしかない。例えば、以前あるキーボード奏者と何年か一緒にやってたわけだが、今回、もしも彼が参加してたら、きっとまだ出来上がってなかったよ。未だに1980年代のちゃちなシンセ・サウンドを引きずってて、アルバムに合う音が決められなかっただろうから。
マーティン・バーレがライブやギグのほうが大好きってのは、前にも聞いたことがあるな。このキーボード奏者が誰のことかは、アンダーソンも配慮してか、名前を出してない。
ところで、元の「Thick as a Brick」のLPは「St. Cleve Chronicle」ってイギリス地方都市の架空新聞の新聞紙にくるまれてたわけだけど、「Thick as a Brick 2」には同じ架空新聞のウェブサイトが用意されてる。実際に時々更新されてるところが恐ろしい。
それと、今回のイアン・アンダーソン来日公演と同じ「Thick as a Brick」「Thick as a Brick 2」ぶっ通しのコンサート映像、約2時間が、YouTubeに上がってる。
→ YouTube - Ian Anderson Thick As A Brick {part 1 and 2} (Live in Fort Myers, Florida, 2012/9/24)
間の休憩時間にスクリーンに流れる「YouTube - St. Cleve TV」 (笑) は、どうもネット上じゃ見当たらないんだけど。
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