ジェイソン・ベッカー、ALSを語る (2/5)
全身の筋肉が徐々に萎縮してしまう難病、筋萎縮性側索硬化症 (いわゆるALS) と戦っているジェイソン・ベッカーが、ドキュメンタリー映画「Jason Becker: Not Dead Yet」(直訳すると、まだ死んでない) の昨年暮れの公開に合わせて、インタビューを受けている。「Uber Rock」サイトの2012年11月の記事より。
→ Jason Becker - Uber Rock Interview Exclusive
- ボブ・ディランの「Meet Me in the Morning」を、デイヴのバンドのメンバー (デイヴ以外) と録音したのが、何もできなくなる前の最後になった。あれがやれて、本当に良かったよ。声をかけてくれたジョン・スティックスには、とても感謝してる。
5年の命と宣告されながら、もう20年以上も生きてきてますよね。何があなたを持ちこたえさせてるんですか。
- 23年と半年だ。5年だなんて言われたって、ただの統計の数字だろ。俺は一人の人間なんだ。どうなるか判らないじゃないか。良い方向に考えて、やってくしかない。家族、仲間、ファンが支えてくれて、俺は幸せだ。俺がいるから頑張れるって言ってくれた奴がいる。そういう奴らがいるから俺も頑張れる。犠牲と悲しみの裏腹に、沢山の愛と優しさがある。情熱を持つこと、目的を持って生きることが、一番大切だ。俺にとっては、音楽と女だけどな。
演奏する能力を失って、人生そのものを失った気がしたりしませんでしたか。
- そんなふうに感じたことはないな。ギターを弾けなくなった悲しさは乗り越えないといけなかった。頭ん中にある音楽をどうやって外に表すかは考えないといけなかった。けど、今じゃ、曲を作る時には、ギターを弾いてた時と同じくらい、ぐいぐい行けるよ。自分でも鳥肌が立つような曲が作れると、本当に良い気分になる。
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