ギャヴィン・ハリスン、トリプル・ドラムスを語る (1/6)
キング・クリムゾンのモントリオール公演に先立って、「Montreal Gazette」紙に載った2015年9月の記事より。二部構成になっていて、前半がトニー・レヴィン、後半がギャヴィン・ハリスン。前半の紹介はまたいずれ。地元の一般紙にこんなのが載っちゃうんだから、羨ましい。
→ Montreal Gazette | King Crimson's Tony Levin and Gavin Harrison: the Complete Conversation
3人のドラマーがステージの前列に並ぶってアイデアを最初に聞いた時、どう思いましたか。
- ずいぶん大胆だなって思ったよ。ドラマーが3人、しかも前列に並ぶバンドなんて、聞いたことがない。だけど、キング・クリムゾンってのは、常識をぶち壊すバンドなんだ (笑)。ロバート (フリップ) のアイデアなんだけど、すごくびっくりして、どうすりゃいいんだ?って考え込んでしまった。
で、どうしたんですか。
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(笑) さんざん考えたね。パット・マステロットとは、以前にクリムゾンで一緒にやったことがあるんで、2人なら勝手が判ってる。だけど、3人ってのは、どうすりゃいい。それぞれ全く違うし、セッティングも違うし、色々すぎる。なので、パーカッションだって考えればいいのかな、って思った。誰かがハイハットを叩くなら、別の人が別の何かを叩く。時には、何もやらない人がいてもいい。つまり、オーケストラみたいなものだ。例えば、チューバの奏者は全ての曲で演奏するわけじゃない。ただ座ってるだけの時もある。同じことなんだ。
-
時にはリズムを3つに分けて分担する、時には3人で1つの巨大なリズム・マシーンになる、時には1人だけ8拍めをちょっと遅れて叩く、時にはパットがエレクトリック・ドラムでメタリックな音を出す、時にはビルがキーボードを弾く、時にはパットが最初のパート、ビルが中間のパート、私が最後のパートを受け持つ。そうやって、自分たちのパーカッション倉庫から、適したサウンドを取り出していくんだ。
ちなみに、ギャヴィン・ハリスンは欧米じゃ、「Rhythmic Illusionist」(リズムの魔術師) って呼ばれてるんだそうだ。
今日のおまけ:
ハリスンとリーフリンの代わりに、テリー・ボジオ一家が参入。ひょっとして、かつての HoBoLeMa 以来かな。けど、ボジオのVサインって (笑)。
→ Facebook | Pat Mastelotto (Official), Dinner with the Bozzios ... BoLeMa, December 8
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