グリン・ジョンズ、ザ・ビートルズ「Let It Be」を語る (代表作を語る (4/9))
「Uncut」誌の2011年12月の記事がウェブに2014年2月に掲載されたもの。1960年代から活躍してるエンジニア/プロデューサーのグリン・ジョンズが、自分の係わった代表的なアルバムについて語っている。そうそうたるラインナップだ。
→ Uncut | Glyn Johns - Album by Album
ザ・ビートルズ「Let It Be」(1970)
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電話をもらった時のことは忘れないよ。リバプール訛りで、ポール・マッカートニーだったんだが、ミック・ジャガーが自分をからかってんだろうって思ったんだ。依頼を受けて光栄だったし、ザ・ビートルズがレコーディングじゃなくて、バンドとして演奏するのを見るのは、すごく魅力的だった。元々は、そこで新曲をリハーサルして、北アフリカの古代ローマ遺跡あたりでライブ映像を収録しようってことだったんだが、結局はアップル社の屋上で、恐ろしく寒い中、やる羽目になった。
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個性が互いに影響しあうのは、大した見ものだった。だが、それは危うさもはらんでて、最後には頭痛の種になってきた。見てて悲しくなるような、あまり嬉しくないこともなくはなかった。ジョージとポールは口げんかばかりだったが、それとかよりも、ジョンとヨーコだ。ヨーコがあれこれ関わってくれるんだが、どうもちょっと微妙だし、アルバムより大切とは思えないようなことも色々と起きてね。
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自分が仕上げたような形でリリースされなかったのは、本当にがっかりした。ジョンがフィル・スペクターに持ってって、彼は何もかも台無しにしてくれた。最悪だ。あれを最初から最後までちゃんと聴いたことは、一度もない。1トラックだけ聴いて、それで十分だった。
しばらく間があいてしまったら、今度はプリンスと富田勲ってか。何なんだろうね、今年は。悲しすぎる。
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