ケヴィン・ゴドレイ、音楽ビデオを語る (2/6)
— ビデオを作り始めたのはごく初期で、自分たちでパターンを作っていったんだ。 —
元10ccのメンバーで、その後は同じ元メンバーのロル・クレムと組んで1980年代に音楽ビデオ制作で一世を風靡したケヴィン・ゴドレイが、2015年に自伝「Spacecake」をインタラクティブ・ブックとして出版した。そのプロモーションも兼ねて、色んなインタビューに応じてるので、その内からノルウェーの「Blackmoon」サイトの2015年7月の記事より。
→ Blackmoon | Kevin Godley - Spacecake
当時のビデオでお気に入りはありますか。
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そうだねぇ。一番はハービー・ハンコックの「Rockit」だ。それから、フランキー・ゴーズ・トゥ・ハリウッドの「Two Tribes」だな。どっちも当時の時流から大きく外れてたからだよ。だから重要なんだ。
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ロルと私が音楽に関わってた1970年代は、すでに数多くのパターンが出来上がってた。だけど、ビデオを作り始めたのはごく初期で、自分たちでパターンを作っていったんだ。(ロックで言えば) 1960年代初期みたいなものだった。ビジネス組はビデオに何の意味があるのか全く判ってなくて、好きにやらせてくれたし。
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MTVが商業的に成功したことで、レコード会社やマネージャーがビデオの持つ力に気づき始めた。だけど、当時、特にイギリスでは、そんなことをやってるのはほんの4〜5人で、自分たちでも何をやってるのか、本当には判ってなかった。誰も口をはさまないし、やりたいようにやってただけなんだ。
「RockIt」については、別のところで、こんなことも語っている。
→ Vanguard Online | Kevin Godley's Spacecake - Interview
- 当時、MTVはアメリカだけで、しかも黒人の曲は流さなかった。そんなだとは知らなくてショックだったが、ハービーをTV画面に映すアイデアで挑戦してみた。そうしたら、彼らはロボットの動きに気を取られて、ハービーが黒人だってことにすら気づかなかったんだよ。
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