ケヴィン・ゴドレイ、音楽ビデオを語る (3/4)
— 音楽のムードを支配してるもの、それを私たちは追求してた —
元10ccのメンバーで、その後は同じ元メンバーのロル・クレムと組んで1980年代に音楽ビデオ制作で一世を風靡したケヴィン・ゴドレイが、2015年に自伝「Spacecake」をインタラクティブ・ブックとして出版した。そのプロモーションも兼ねて、色んなインタビューに応じてるので、その内からノルウェーの「Blackmoon」サイトの2015年7月の記事より。
→ Blackmoon | Kevin Godley - Spacecake
自分のイメージを妥協なく表現しようと頑張ったんですか。それとも、最初から限界が見えてたんですか。
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いや、限界なんてあるとは思えなかったよ。誰よりも先に新しいことをやるのはスリル満点だ。それがたまたま自分たちの新しいキャリアになっただけなんだ。
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「An English Man in New York」はヨーロッパではヒットしたけど、よそでは全然だった。そしたら、同じレーベルにヴィサージュのスティーヴ・ストレンジってのが加わってきて、それを観たんだ。で、自分たちのビデオも作ってくれないかって言ってきた。そんなふうに、自然発生的なアート・プロジェクトみたいな感じで、色んな人たちが頼んでくるようになった。
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当時、たいていの映像ディレクターはTVかドキュメンタリーの出身で、音楽のことが判ってなかった。だが、私たちはミュージシャンだ。だから、ミュージシャンは気楽に頼んでくることができたんだ。それが大きかったな。
ミュージシャンってだけでなく、アーティストでもあった。
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そうそう。それがとっても重要だった。誰かが曲を持ってくる。「なるほど。電車に乗って、ブラックプール (イギリスの保養地) に行く。女の子に会って、結婚して、そして、離婚する。そういう歌詞ですね。では、そういう映像を作りましょう」。そんな奴隷みたいなことは、私たちは言わない。その先を見てたんだ (笑)。
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歌詞には表れてないが音楽の雰囲気を支配してるもの、それを私たちはいつも追求してた。ビデオにするには、そのほうがよっぽど適してるんだ。いいかな。つまらない筋書きを持ってくる人たちがいる。それをビデオにしても、ますますつまらなくなるだけだ。私たちは、そうじゃない人たちとどうやって一緒にやってくかを考えてたんだ。音楽の中にある真実を探し求めてたってことじゃ、私たちはたしかにアーティストだったんだろうね。
超多忙で3ヶ月も放置してた間に、元記事のサイトが改築されてたんで、URLを更新した。
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