ジェフ・ベック、キース・ムーンを語る (16/17)
キース・ムーンの伝記「Dear Boy: the Life of Keith Moon」の著者が、原稿の元になったインタビューを幾つかウェブに掲げてて、その一つ。1996年とのこと。
→ Tony Fletcher's iJamming! | Jeff Beck on Keith Moon
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多くの人がキースは一番おかしな奴だって言うのは、当たってると思う。奴は50まで生きたくなかったんじゃないかって気がするんだよ。「暴れん坊キース」でいるつもりもなかった。役者になって、スパイク・ミリガン (イギリスのコメディ俳優) なんかと共演したかったんじゃないかって思う。
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飲ませれば、それは一目瞭然だ。誰だって人格が変わる。奴に2杯も飲ませた日には、顔をひっぱたいて「よく聞け。バカ野郎」ってわめかないといけない。俺なら奴を正気に戻すかすかな望みがあったかも知れない。奴は俺を尊敬してくれてたから。「このレコードをよく聞け。ビーチボーイズじゃない。お前と俺で作ったレコードだ。あんなに楽しかったじゃないか。もっとやろうぜ」。俺はそういうつもりで、あそこに行ったんだけどな。
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キースはやたら覚醒剤を使ってた。
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奴を捕まえようとして、奴のお袋さんに何度か連絡を取ったことがある。お袋さんが言うには、「あなたとバンドを組むんだっていつも言ってるから、連絡があるはずよ」。いい加減にしてくれ。置き去りにしたかと思うと、いきなりどっと盛り上げて、するとはしごを外す。俺にはキースが必要なんだ。あのパワーとハイテンションが必要なんだ。かけがえがないんだ。
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だが、奴は外に対しては、ぶ厚い鎧で身を守っている。もっと近くに住めるといいかも知れないが、あの土地は嫌だな。今住んでるところが気に入ってるんだ。
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