ピーター・ゲイブリエル、「New Blood」などを語る (4/7)
「The Quietus」っていうアート系サイトの2011年9月の記事より。ちょっと古いが、「New Blood」のリリースに合わせて行われたインタビュー。いつになく色々と語っている。
→ The Quietus | An Invasion of Privacy: Peter Gabriel Interviewed
1970年代の終わり頃、初めて宇宙に行くミュージシャンになりかけたというのは、本当ですか。
- 本当だよ。スタンフォード研究所にいるファンが手紙をくれたんだ。NASAの計画で、作家、音楽家、詩人、画家のチームを宇宙に送って、宇宙での体験を文章や音楽や絵画にしてもらおうってのがあるんですけど、興味ありますかって聞いてきた。イランの大金持ちがスポンサーだって言ってた。もちろんだって答えた。興味ない人間なんかいるはずがない。そうしたらイランで政変が起きて、そのスポンサーの金も差し押さえられて、計画はぽしゃったんだ。
このアルバムで最も心に響くのは「Intruder」でしょうね。1980年 (最初にリリースした年) には、切迫した感じを醸し出したかったんだって言ってましたが、そういうことでは、今回のバージョンはさらにうまく行ったんではないですか。
- そうだね。バーナード・ハーマン (特にヒッチコックとよく組んだ映画音楽の作曲家) とヒッチコックのおかげだよ。ジョンと私は彼らの影響のことをよく話し合ってた。
当時の反響はどうでしたか。評論家やリスナーは、小説や映画で暗示的な表現があっても気にしないのに、なぜか音楽では気にしますよね。つまり、表向きは家宅侵入の歌みたいですけど (Intruderは侵入者って意味)、実はもっとダークなものを暗示してますよね。
- そうなんだ。服装倒錯とか服装偏執の要素もある。それは私自身にもあるし。さらには、実はレイプの暗喩でもある。とことんダークだけど、それが現実だ。この曲を歌うのは、いつも面白いよ。
うー、本業の都合で、ずいぶん暇があいてしまった。来年はかなり復帰できるかな。
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