イアン・ペイス、ディープ・パープル「Made in Japan」を語る
ペイスついでに、小ネタをもう一つ。「Modern Drummer」誌の1998年12月の記事より。
→ Deep Purple's Ian Paice - Playing with Abandon
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当時も今も、リハーサルはあまりやらない。ステージがリハーサルなんだ。ステージでお互いによく見あって、「次はどう行く?」、そしてお互いに音を合わせてって、「お、なんか判らんけど、じゃ、そう行くか」。一度そうやったら、灰色の脳細胞 (エルキュール・ポワロの口癖) に入れといて、またやってみる。そういう小さいのを毎晩ちょっとずつ混ぜ合わせていくと、最後には自然にアレンジになっていく。そんな型破りなこと、リハーサル・ルームやスタジオでやろうとしても、たぶん無理だろう。瞬間が大切なんだ。
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あのコンサートが録音できたのは、本当に幸運だったと思う。リマスター盤のプロモートのためにスペインのラジオ局で聴いていて、アンコールまで録音してあってリマスター盤に追加されたのを初めて知ったんだ。アンコールの「Lucille」、とにかくもう最高だよ。ショーの最中は、録音してるのが判ってたんで、全開のライブと冷静なスタジオのどっか中間で演奏してた。それがアンコールになったら、録音してるなんて、もう頭ん中からなくなって、いつものライブのまんまになっちまったんだ。聴けば、アンコールじゃがらっと変わったのが、よく判るだろ。
インタビュアーも「Made in Japan」の頃がパープルのピークだったと言ってる。イアン・ギランのインタビューでも音楽界で最高のライブ・アルバムなんて言葉が出てきてるし、ジョン・ロードも一番好きなアルバムだって言ってるし、久しぶりにまた聴いてみよう。ただ、このリマスターはロジャーとイアン・ペイスがやったって通説なんだけど、本人の言ってることはちょっと違う。ところで、このインタビューは「Abandon」リリース当時のアメリカ・ツアー中のものだが、前座はドリーム・シアターとエマーソン・レイク・アンド・パーマーだったのだそうだ。へぇ。
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