パーシー・ジョーンズ、自らのキャリアを語る (1/4)
世界最高のベーシストの一人とか、フレットレスベースではジャコ・パストリアスと双璧って言われたりしながら、知名度では雲泥の差で、情報もすごく少ないけど、久しぶりに「For Bass Players Only」サイトから、2010年9月の記事。
→ For Bass Players Only - Percy Jones interview
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元々はイギリスのR&Bやアメリカのブルースのバンドを聴いていた。イギリスでいえば、グレアム・ボンドやアレクシス・コーナーやジョージー・フェイム。アメリカだと、ハウリン・ウルフやマディ・ウォーターズやソニー・ボーイ・ウィリアムソンとかね。特に、ジョージー・フェイムのバンドにはクリフ・バートンって素晴らしいベーシストがいて、1960年代後半の頃、大きな影響を受けた。
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ヘリフォード (ウェールズとの境に近いイングランドの町。ちなみに、ジョーンズはウェールズ人) で見たアレクシス・コーナーのライブを憶えてるよ。アレクシスはブルースの人なのに、ベースのダニー・トンプソンとドラムスのテリー・コックスはジャズ色の強いリズムセクションで、シンコペーションなんかを多用してた (2人とも後にペンタングルに参加)。その組合せが面白くて、ジャズに興味を持つようになったんだ。
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その後、リヴァプール・シーン (ジョーンズがブランドXの前に在籍していたバンド) のマイク・エヴァンズがチャールズ・ミンガス (有名なジャズ・ベーシスト) の音楽を紹介してくれて、一気にハマった。そこから、マイルス・デイヴィスとかジョン・コルトレーンとか、色んなジャズを聴くようになった。
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一番最初のライブ活動は、1960年代半ば (本人は1947年生まれ)、ウェールズで、ヴァイスロイズってR&Bのバンドでだ。エレクトリックベースを教えてくれる人なんか周囲に誰もいなかったんで、ほとんど独学だよ。あの頃に最初の経験を積んで、ベースの基本を身につけたんだ。
好きな人がどれくらいいるか、ってか、そもそも知ってる人、聴いたことある人がどれくらいいるか、よく判らないけど、この人は変態 (褒めている) 超絶技巧の極北って言っていいだろな。タンネルズの後は、こないだバンタワー (BangTower。ロンドンのビッグベンの別名でもあるらしい) を結成、アルバム1枚を出して、現在も活動中の模様。
別件だけど、トニー・レヴィンのスティック・メン + エイドリアン・ブリュー・パワー・トリオが「クリムゾン・プロジェクト」として来年3月に来日することになったそうだ。2012/9/11 に紹介したみたいな感じでやるのかね。よく見ると、「"The" Crimson ProjeKct」になってる。ジャッコ・ジャクジクにロバート・フリップやメル・コリンズが協力した去年のアルバムは「"A" King Crimson ProjeKct」だったりしたんで、フリップ抜きでも今回こそが本命? ふむー。
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