スティーヴ・ハウ、ファンの質問に答えて語る (1/4)
「Guitar World」誌には、著名なギタリストが読者からの質問に答える「Dear Guitar Hero」ってコーナーがあって、その1つ。2011年11月の記事より。
→ Guitar World | Interview: Steve Howe of Yes and Asia Answers Guitar World Readers' Questions
ギターを始めたのは何歳ですか。
- 10歳の時にやりたくなった。それで、両親に2年間ずっとせがみ続けて、12歳のクリスマスにやっと始められたんだ。
最初に練習した曲は何ですか。
- ザ・シャドウズの「Apache」だったと思う。当時は誰もが必ずやる曲だった。レコードみたいに弾けると、みんな感心してくれる。だが、私の最初のコンサートは、誰もチューニングしてない、誰もリハーサルしてない、惨憺たるものだった。もう2度とステージになんか上がらない、そう思ったよ。だが、そういう世界に入ってしまったわけだ。
ビンテージは何本くらい持ってますか。
- ギター、マンドリン、バンジョー、スチールギター、他にも色々、全部で100本くらいかな。人にあげたり、失くしたり、売り払ったり、取り替えたりで、175本から100本まで減った。コレクションってのは、変わってくものなんだよ。アンティーク、スタジオで使うギター、ツアーで使うギター、ただ気に入ってるもの、弦が張ってあるものなら何でもありだ。
イエスのステージで、一番おかしかったことは何ですか。
- そうだな。おかしかったってより、ちょっと変わったことって言ったほうがいいかな。回転ステージが止まってしまったことが、2度あったよ。1度はリユニオン・ツアーで、大きなステージだった。ショーのクライマックスのはずが、そこでショーをやめて、ステージを降りなきゃいけなくなって、とんだ盛り下がりだった。
ジョン・マクラフリンとパコ・デ・ルシアをどう思いますか。
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ジョンは、ただただ素晴らしいね。1965年から知ってる。当時はジーノ・ワシントン&ザ・ラム・ジャム・バンド (Geno Washington & The Ram Jam Band) ってグループにいた。ちっともジョンらしくない名前だろう。彼からはアイデアを沢山もらった。当時から大きな存在だったし、今でも素晴らしい。彼の暖かみと人懐っこさが大好きなんだ。息子のディランも大ファンだよ。
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パコ・デ・ルシアがジョンと一緒に演奏するのを見たことがある。彼らは両極にいるね。2人ともそれぞれ自分自身のジャンルを確立した人たちだ。パコが自分のバンドを連れて登場した時、音楽ってものが作り直されたみたいな気がしたよ。ジョンも同じことをやった。マハヴィシュヌ (オーケストラ) は、根本的に新しいバンドのありかただった。心の底から大好きだ。彼らと同じくくりで見てもらおうとしたら、自分も十分に良くならないといけない。
アラン・ホールズワースはどうですか。
- 驚くべきギタリストだね。まるで、刑務所に3年間いて出所してきたばかり、みたいな弾きかたをするだろ (あ?(笑))。あの流れるようなギターは驚異だよ。どう言ったらいいか、判らないな。あまりにもあっち側にいる。技術的には世界で最も優れたギタリストだろう。ジャズに分類されてるが、そう言われるのは、彼は嫌だろうし、間違ってると思う。だが、彼の即興は素晴らしい。つまり、他に比べるものがない唯一無二なんだ。
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