オジー・オズボーン、ラスト・コンサートを語る

05 October 2025  |  Tags: Ozzy Osbourne, Black Sabbath

オジーの回顧録「Last Rites」が10月7日に発売になる。英国 The Times 紙がその抜粋を紹介したのを、ロック関係サイト Rock and Roll Garage が引用してくれている。7月5日の最終公演「Back to the Beginning」での心境を語っていて、彼の最後の言葉って言っていいだろう。その17日後、7月22日に76歳で亡くなった。

→ Rock and Roll Garage | Ozzy Osbourne's Thoughts on Final Show Are Revealed by Book
→ The Times | Ozzy Osbourne's Emotional Last Gig - in His Own Words
→ Ozzy Osbourne Official Site | Last Rites: Ozzy's Final Memoir Now Available to Pre-Order


  • ステージに上がる時、頭ん中にあったのは、自分の声はちゃんと持つだろうか、ってことだけだった。だが、上がった瞬間、そんな心配は消し飛んだ。眼の前には4万2000人の観客がいる。ネットじゃ580万人が観てくれてる。そんな大観衆が俺を知ってくれてる、俺を気に入ってくれてる。それを実感して、心底ふるえた。本当に圧倒的だった。

  • 「I Don't Know」「Mr. Crowley」「Suicide Solution」は難なくこなした。いい気分だった。だが、「Mama, I'm Coming Home」になって、胸がつまった。あれはシャロン (オジーの奥さん) にレミー (キルミスター) が書いてくれた曲なんだ。俺たち二人を歌った曲で、彼女のお気に入りだ。もう涙がこぼれてきちまった。それだけじゃない。自分じゃ何もできない、歩くこともできない、悪夢のような6年間を過ごしてきた後に、こんな最後の大舞台だ。そういう気持ちが一気に押し寄せてきて、こらえ切れなくなった。

  • 観客は誰もがスマートフォンのライトを掲げてた。新聞には、俺は自分の葬式に参列してるみたいだった、なんて書かれちまったが、いかにもメタルっぽいよな。実際には葬式どころか、祝賀会だったよ。みんなの愛情が波うってて、もう興奮して号泣した。俺が歌えなくなってるのを見て、観客みんなで歌ってくれたし。大勢の素晴らしいファンに恵まれて、本当に幸運だ。本当に感謝してる。

  • 曲の最後でようやく何とか気持ちが落ち着いてきて、「Crazy Train」の後、ブラック・サバスの演奏に移った。サバスの面々も、俺が2セット立て続けに持ちこたえられるか、心配してたよ。だが、最高の出来だった。「War Pigs」の大合唱は、ワールドカップのイングランド応援もこんなか、ってくらい震撼ものだった。そして、「N.I.B.」「Iron Man」「Paranoid」を演奏したんだ。


15年くらい前にトニー・アイオミが癌を患った時だったか、オジーがトニーに言った言葉、「If you die, I'm gonna kill you.」(もし死んだりしたら、お前を殺すからな) を思い出す。R.I.P.

(追記 2025/10/7) その後、amass でも同じ記事 +α が訳出されている。やっぱり時事ネタはあんまりよろしくないな。きっと誰かが紹介してくれるだろうから、ことさら自分が紹介する必要はないわけで。

→ amass | オジー・オズボーン 最終公演を最後の回顧録で語る、失敗を恐れていたオジーに妻が奮い立たせるために言ったこと&オジーが明かす最終公演への思い



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