ケヴィン・エアーズ、「Confessions of Dr. Dream」を語る (自ら代表作を語る (5/9))
これも「Uncut」誌。2008年10月の記事がウェブに掲載されたもので、ケヴィン・エアーズがザ・ソフト・マシーン、ソロ、ブライアン・イーノたちとの共作とか、代表的な8枚のアルバムについて語っている。エアーズはこの後、2013年2月に亡くなった。
→ Uncut | Kevin Ayers - Album by Album
ケヴィン・エアーズ「Confessions of Dr. Dream」(1974)
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オリー・ハルソールは最も過小評価されてるギタリストの一人だと思ってる。クラプトンやジェフ・ベックや、あらゆるギター・ヒーローに匹敵するよ。奴がすごいのは、本当に何でも弾けることなんだ。シンプルな優しい曲でも、ただのギター奏者じゃなくて、歌をよく聴くし、音楽への素晴らしい感性を持ってる。一方で、誰にも負けないハード・ロッカーにもなれる。オリーがこんなことを言ってくれた。「俺が無料で演奏する相手は二人しかいない。あんたとランディ・ニューマンだ」。長い付き合いになったね。最初のソロで、恋に落ちたみたいなもんだ。ソロを弾いてもらった後、思ったよ。「もう俺のものだ」。
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当時、スペインのマヨルカ島に大きな素敵な家を持ってたんだが、奴はガールフレンドと一緒に転がり込んできた。それで、スペインやあちこちで、一緒にたくさん仕事をしたし、一緒に曲も作ったりした。自分だけでやってると、飽きてくるしね。いわば音楽の場でパートナーを見つけたんだ。カフェで演奏したりするのも楽しかった。何も失いたくなかった。だが、奴は、俺がなかなか先に進まないもんだから、スペインのバンドと仕事を始めて、それがキツくなっていった。奴は嫌がってたが、結局、道を間違えて、逝っちまったんだ (麻薬の過剰摂取で死亡)。俺自身にとっては、親友と偉大な才能、とてつもない喪失だった。
オリー・ハルソールは、テンペスト (ジョン・ハイズマンのバンド) で初めて聞いたんだけど、アルバム「Under the Blossom」のBBCライブで聴けるアラン・ホールズワースとのバトルってか、ある人曰く「ドツキ合い」(いい表現だ) が、なかなか強烈。
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