トニー・アイオミ、エドワード・ヴァン・ヘイレンと語る (5/12)
「Guitar World」誌サイトの2013年9月の記事より。元は同誌の2010年、発刊30周年記念の特別企画だそうな。面白い取り合わせだが、予定調和みたいなところも。
「Heaven and Hell」はヴァン・ヘイレンとツアーした後、そして、オジーがバンドを抜けた後、初めてのアルバムですね。(前作の)「Never Say Die!」からギターが大きく進歩してますけど、何がきっかけですか。
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トニー:ボーカルが変わったんで、サウンドを変えたし、全てが変わった。アプローチが変わったんだ。
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エディ:化学反応だよね。
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トニー:その通り。ロニー (ジェイムズ・ディオ) とはうまくやれた。バンドに新しいアイデアを持ち込んでくれたしな。「Never Say Die!」は、まともなアルバムとはとても呼べない。本当にキツい状況で、オジーは最初の1曲を書いたところで抜けちまって、それが制作期限の3日前になって復帰したいとか言い出すし、リリース直後にバンドは分解ばらばらだよ。違うボーカルとやると、俺の演奏へのアプローチも違ってくる。オジーは、そういう意味では、大して貢献してくれなかったし、アイデアも何も持ってなかったんだ。ロニーは本当に沢山のものを持ってきてくれた。
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エディ:俺たちのバンドにサミー・ヘイガーが入ってきた時と同じだ。新しいメンバーが新しい要素を持ち込んでくる。俺の息子がベーシストとして加わった時もそうだった。奴のアプローチは全く違う。今じゃ、自分の後ろに巨大なリズムの壁があるみたいな感じだ。俺の息子かどうかは関係ない。誰をけなしてる訳でもない。バンドの要素が変わったってことなんだ。化学反応も違ってくる。ほんのちょっとの変化が、全体をダイナミックに変えることだってある。良くなるとか悪くなるとかじゃない。ヴァン・ヘイレンのボーカリストはどっちが良かったですか、っていつも聞かれるんだよな。比べることはできないんだ。どのギタリストがいいですか、ってのも同じだろ。誰かが誰かより優れてるなんてことはない。誰もそれぞれギタリストなんだ。
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トニー:俺も同じことをしょっちゅう聞かれるよ。どのボーカリストが良かったですかって。だが、答えようがない。すごいミュージシャンやボーカリストと一緒にやってこれた、ただそれだけなんだ。
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エディ:音楽はオリンピックじゃない。スポーツ競技じゃない。表現のしかたなんだ。悪い音楽なんてのは無い。趣味に合わない音楽ってのはあるかも知れない。だったら、つべこべ言わずに、聴かなきゃいいだけだ。俺だって、聴かない音楽は山ほどある。けど、そういう音楽を悪い音楽だとかは言っちゃいけない。
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