デイヴ・グロール、ジミー・ペイジ&ロバート・プラントと語る (1/7)
デイヴ・グロールのブログ「Grohl's Poor Brain」(笑) にアーカイブされている記事より。雑誌「Ray Gun」の企画で、グロールがペイジとプラントの二人にインタビューしたもの。いつの記事か書いてないが、ペイジ&プラントの2枚めのアルバム「Walking into Clarksdale」 (1998) の直後なのは間違いない。
→ Grohl's Poor Brain | Page + Plant + Grohl - Ray Gun
記者の前書き:デイヴ・グロールとテイラー・ホーキンスは、夢でしかなかった二人を前にして、びくびくしていた。その顔には畏怖が、無邪気なほどあからさまに現れていた。グロールは質問をぎっしり書いたメモを握りながら、おずおずとインタビューを切り出したが、三人ともすぐさま打ち解けていった。
デイブ:新アルバムを昨夜聞きましたけど、スティーヴ・アルビニ (エンジニア) はいい仕事してますね。
- ロバート:ボーカル以外はね。だが、問題なかった。ボーカルも楽器の一つみたいな扱いだっただけだ。短い時間でよくやってくれたよ。
デイブ:4人で一発録りだったんですか。
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ジミー:その通り。
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ロバート:リズム隊のマイケルとチャーリーは一心同体だ。マイケルは色んな人と仕事してて、あらゆるジャンルの古い曲を聴いてるし、ハードロックらしくないドラムスについて新しいビジョンを持ってる。スタジオとステージで、ドラムスへのアプローチが全然違うんだ。ステージじゃ、要塞を作ってるとしか思えないけど (笑)。リズム隊がダメだったら、台無しだ。
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ジミー:まさに。
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ロバート:俺たちの曲に彼らが付け加えてくれるもの、それが根本的に重要なんだ。
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ジミー:彼らは前からロバートと仕事してて、Unleddedツアー (1枚めの時のツアー) にも参加してくれた。それで俺も知ったんだ。
デイヴ:1枚めの時のライブでは、オーケストラも使いましたよね。それが必要なアレンジだったってことですね。
- ジミー:そうだ。
デイヴ:どこのオーケストラですか。東洋系?
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ジミー:エジプト人だ。
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ロバート:何人かはエジプトからだが、何人かはロンドンのレストランからだよ (笑)。
デイヴ:ある曲を作ったんですが、最初はストリングスも何も入ってなかったのが、バイオリン弾きのペトラ (ヘイデン) がやってきて、それから、キーボード弾きのベンモント (テンチ) がトム・ペティのバンドからやってきてですね。自分たち (フー・ファイターズ) はただのパンク・バンドなんで、「いつもと全然違う音だし、大丈夫かな」って心配になったんですが、結果は素晴らしかったです (ハリウッド版「ゴジラ」(1998) のサウンドトラックに収録された「A320」のことを言っている)。
- ロバート:音楽で生きていきたいなら、全力を尽くさないといけない。「Since I've Been Loving You」や「The Rain Song」を作った時は、オーケストラ化なんて考えてもいなかった。だが、俺たちは曲をどんどん変えていく。Unleddedでまた一緒になった時に考えたのが、「1~2曲を選んで、とことんオーケストラ化してみよう」だった。どうなるか判らなかったが、結果は最高に素晴らしかった。
この後、2008年にはフー・ファイターズのライブにジミー・ペイジとジョン・ポール・ジョーンズが乱入して、その時にはグロールは号泣したのだった。DVDにもなってる。
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