ラルフ・ヒュッター、過去をふり返る (2/3)
ドイツの「Zeit」誌サイト、2017年5月のオンライン記事より。2015年から2017年にかけてのインタビューとのこと。原文はドイツ語で、タイトルの英訳は「And suddenly we were in the electronic garden」。特に後半が面白かったので、頑張って紹介することにした。
→ Zeit Magazin | Kraftwerk: Und plötzlich standen wir im elektronischen Garten
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当時、私たちはリズムマシンに自動演奏させたまま、ステージから消えていき、フロアで聴衆にまぎれて一緒に踊ってた。
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「Autobahn」のアルバム・ジャケットは、ヨーゼフ・ボイスの弟子だったエミール・シュルトがデザインしてくれた。
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「Autobahn」を1974年にリリースして成功を収めた時、ずいぶん若いように勘違いされたが、実際には28歳だった。電子音楽が徐々に広まっていく、ちょうどそういう時で、いきなり窓が開いて、私たちは「電子の庭園」に立ってたんだ。
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1975年にツアーを始めた時、2時間のコンサートに向けたレパートリーは、何も持ってなかった。いつも即興でこなしてたからだ。「Autobahn」を30分以上に引き伸ばすとかね。
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デトロイトはデュッセルドルフと似ている (どちらも工業都市)。クラフトワークはデトロイトから影響を受けてるんだ。デトロイトはモータウン・レコードの街だし、デトロイト出身のザ・ストゥージズが気に入ってる。本当に大切なものにフォーカスしたミニマルなロックだからだ。(イギー・ポップ (ザ・ストゥージズのリーダー) のライブの写真を見て) まさに芸術的な彫刻だ。
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ロボットたちは1978年のTV出演の時から登場した。「Showroom Dummies」の歌詞、「We are standing here / Exposing ourselves」、そのままだ。最初に思いついた歌詞は、「Wir laden unsere Batterie, jetzt sind wir voller Energie. Wir sind die Roboter. (We load our battery, now we are full of energy. We are the Robots.)」だった。だが、ロボットが何をする? ダンスだろう、って考えたんだ。
今日のおまけ:
またまた全く関係ないけど、妙なものを見つけてしまった。これ、T. E. コンウェイっていって、ブライアン・メイの「別人格」なのだそうだ。1998年のツアーの時にカミングアウトしたとのこと (笑)。同年の日本公演にも登場してるらしく、知ってる人はとっくに知ってるだろうけど、初耳だった。
→ YouTube | Brian May Rare Conway Twitty Cover Its Only Make Believe ... 1分20秒くらいまで真っ暗なままなので注意。
これは、アルバム「Another World」の付録として企画されたミニCD。
→ Amazon | Retro Rock Special - original recordings by T. E. Conway
→ Ultimate Queen | Gallery ... ジャケットの表。あの髪をどうやって撫でつけた? (笑)
→ Ultimate Queen | Gallery ... ジャケットの裏。ご丁寧に来歴まで書いてある。プロデュースおよび歌唱指導:ブライアン・メイ (笑)。
中身はこんな感じ。好きなんだねぇ。
→ YouTube | Brian May - Hot Patootie
→ YouTube | Brian May - Maybe Baby
→ YouTube | Brian May - FBI
→ YouTube | Brian May - Only Make Believe
ついでに未収録の曲も。
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