ロバート・フリップ、イーノやボウイやクリムゾンを語る (3/4)
ロバート・フリップが過去のエピソードとかを振り返ったインタビュー。全体はかなり長いようだが、雑誌 (Uncut誌 2020年8月号) を買わないと読めない。これは宣伝用の抜粋版。
→ Uncut | Robert Fripp on Eno, Bowie and King Crimson
フリッパートロニクスの1979年と1981年のツアーは、バンドでなく、仲間意識が持てないことが気になったりしませんでしたか。
- どんな仲間意識のことをおっしゃっているのでしょうか。
目的を共有する共同体のような。
- バンドは目的を共有するものなのか? そうじゃないとしたら、どうやって仲間と創造的なことを続けていくか? 例えばミーティングを考えてみよう。バンドが壊れそうだとする。ミーティングをやればやるほど、ますます壊れやすくなるんだよ。キング・クリムゾンにおけるロバートの役割は、彼が皆を召集して、全て取り仕切る。音楽、ミュージシャン、観衆、業界の全てをね。彼一人が中央にいるんだ (一言でいうなら、民主制を否定して、独裁制を主張している)。
他人と何かするのは大変ですよね。ですが、興奮とか喜びとかを共有できませんか。
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いやいや、喜びって共有できるものなのか? 仲間が喜んでるおかげってことなら、それは彼らの喜びであって、自分のじゃない。メンバーの2人が同時に互いに、仲間のおかげって思ったとしてもだ。
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ただ、イーノ、ボウイ、ヴィスコンティとの仕事は、何かがあったな。だけど、彼らはそれを外部には持ち出さない。自分は出ていく。大きな違いだ。
めんどくさい爺さんってことで前科も多いんだから、インタビュアーももうちょっと考えて質問しないと。または、もっとマシなインタビュアーを連れてこないと (苦笑)。ずいぶん前に紹介したアンディ・サマーズとフリップの対談じゃ、まるで子供に返ったみたいな応対だったのと、対照的。
今日のおまけ:
イアン・ウォレス (キング・クリムゾンのIslands期のドラマー) の「Crimson Jazz Trio - King Crimson Songbook Volume One」のCDが再発売された。長らく廃盤で、法外な値段がついてたし、音源はYouTubeに誰かが上げたのが転がってるだけで、SpotifyやiTunesやAmazonにもないんで、たいへん有難い (Volume Twoはあちこちにある)。手元のも古い録音だったんで、さっそく買って、激しく嬉しい。
→ YouTube | Crimson Jazz Trio Full Album
→ Amazon | Crimson Jazz Trio - King Crimson Songbook Volume One
(レビューはなぜかVolume Twoのも混じってるので、注意)
ちなみに、Volume Oneは買って損なし。Volume Twoは、メル・コリンズも参加してるし、お好みで。Volume Threeは企画はあったものの、ウォレスの他界で、幻のまま。
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