トニー・レヴィン、「Levin Torn White」を語る (4/6)
「Innerviews」サイトの2012年1月の記事より。アルバム「Levin Torn White」について、その非常に特異な制作方法を語っている。
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私には組み合わせようなんて思いもよらないものを、スコットは組み合わせるやり方を知っている。彼と一緒に仕事をするのがとても楽しい理由の一つだ。私自身が身につけてきたやり方は心地よくはあるけど、それを打ち破りたい。例えば、キーがEのトラックとBフラットのトラックを組み合わせたりはしないだろ。だが、スコットはそれをやって、面白い音になると「こんなのどう?」って聞いてくる。しょっちゅうね。私は「うわー、すごいや」って答えるばかりだ。ちょっと悔しいけど、うまく行くはずがないって習ってたことが、うまくいくんだよ (笑)。「こりゃダメだよ」なんて答えたことは一度もないと思う。
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タイムの情報だけで和声の情報が全くないところで演奏するのは、本当に大変だった。特に難しかったのは、アランの不思議なタイム感に合わせていくことで、一通り譜面に書き起こして、読んでいくしかなかった。だが、それはほんの序の口だ。ただドラムスをなぞるだけじゃなくて、何か面白いものを作りたかったんでね。だが、そういう挑戦は楽しいんで、大好きだ。タイム感をどう解釈するか、スコットとの間で言葉を交わしてるみたいなものだった。本当に自分の限界を広げるクリエイティヴでやりがいのある経験だったよ。
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