エドワード・ヴァン・ヘイレン、スティーヴ・ルカサーと語る (5/14)
スティーヴ・ルカサーの公式サイトにある記事で、元は「Guitar - for the Practicing Musician」誌の1993年9月に掲載とのこと。エディ・ヴァン・ヘイレン (エディ) とスティーヴ・ルカサー (ルーク) は大の仲良しだそうで、同じ高校の先輩・後輩の間柄らしい。いちおうエディがルークにインタビューするって体裁にはなっているが、中身はほぼダベリに近い (笑)。たまにはこういう記事もいいかも。
→ Edward Van Halen - EVH interviews Luke
-
ルーク:けど、いいよな、最初のアルバムで一気に成層圏まで行っちまったってのは。
-
エディ:お前らのバンドのほうが地球上で最高のミュージシャンの集まりじゃないか。
-
ルーク:なに言ってんだよ。
-
エディ:真面目なんだぜ。お前らほどまとまってるバンド、見たことない。お前だろ、ペイチだろ、ポーカロ兄弟だろ。ジェフ、安らかに眠ってくれ。最高のミュージシャンたちだ。1年にグラミー賞を8つもだ。なんでマスコミからあんなに叩かれるんだ?
-
ルーク:奴らはいつもそうだよ。これからもずっとな。グラミー賞は10年も前のことだ。売れたんで、ご褒美みたいなもんだったんだろう。
-
エディ:お前らが最高だったからだろ。
-
ルーク:まぁ、奴らが何を考えてんだか、ちっとも判らないよ。
-
エディ:評論家ってどう思う。
-
ルーク:誰もが自分の意見を好き勝手に言っていいとは限らないよな。お前らだってマスコミから叩かれただろ。近頃じゃ、ギターの第一ポジションでコードが弾けたり、深い意味の歌詞が書けたりしても、ますますどうでもよくなってきてる。俺は良い音楽を演奏したい、良いミュージシャンになりたい、それだけだ。だが、世の中にはもう一つ別の考えかたがあるらしい。評論家って奴らは、判りやすいものしか認めないんだ。
-
エディ:自分が理解できないものは厄介だからな。
-
ルーク:インストゥルメンタルを評論してみてもらいたいもんだよ。ロバート・ヒルバーン (アメリカの有名なポップス評論家。ロサンゼルス・タイムズ紙にずっと評論コラムを持っていた) みたいな奴らにだ。クラシックを聴かせて、「評論してみろよ。どこに改良の余地がある?」ってな。
-
エディ:奴らっていつもそうなんだよな。もっと良いやりかたを自分たちは知ってんだ、みたいな。
-
ルーク:まさに。それに、その通りにやったとしても、やっぱり嫌われるんだよ。
-
エディ:そうそう、ほんと。
-
ルーク:どっちにしても叩かれる。ま、けど、「アマデウス」(モーツァルトを描いた映画) の昔からある話だからな。国王側近の音楽家が「音が多すぎるようですな」って言ったんで、モーツァルトが「どの音がご不満で?」って (笑)。そういうことだろ。
話は違うが、ジョン・ロードが癌のため、昨日71歳で亡くなった。合掌。
人気の記事
- 2016/1/26 - トニー・ヴィスコンティ、デイヴィッド・ボウイを語る
- 2014/9/8 - ロバート・フリップ、「キング・クリムゾンの掟」を語る
- 2012/6/25 - トッド・ラングレン、「Todd Rundgren's Johnson」を語る (5/6)
- 2012/1/15 - スティーヴ・ヴァイ、ヴィニー・カリウタを語る