ジェフ・ベック、インストゥルメンタル路線を語る
インタビューとしては、2012/6/3 からの「ジェフ・ベック、「Guitar Shop」を語る」の続き。1989年のインタビューが、2010年6月にウェブに掲載されたもの。
→ Guitar International: Jeff Beck Interview - Blow by Blow
(質問) フレットボードで跳ね回るノミみたいな速弾きギタリストから、「Blow by Blow」や「Wired」の影響を聞き取ることはできますか。
- 悪いな。どっちのアルバムも持ってなくて、ラジオでちょっと聴いたことがあるだけなんだ。けど、そりゃただのお世辞だろ。そんな影響力なんか、どうやったって手に入れられない。ただ、誰かが君から何でもパクってくようになったら、それはよくないよな。
「Blow by Blow」は一番売れたアルバムですね。
- 今までのところはね。あれはキーボード奏者 (マックス・ミドルトンのこと) とで幾つかアイデアを持ち寄って始めた自家製の代物なんだ。実際、ゼロから手作りで、その上で好きに演奏する、みたいな。それぞれの奏者が自分の仕事をして、で、組み合わせたらどうなる、みたいな。それをどう聴くかはリスナー次第だ。
インストゥルメンタルにしようって最初から決めてたんですか。
- すごいシンガーが入ってこようとしてるのに「出てけよ」なんて言うつもりは少しもない。たまたま、そうならなかっただけだ。ギターでやれるのに、なんでシンガーにこだわる必要がある。シンガーなんかに邪魔されずに、俺が主役でいたいんだよ。
ロッド・スチュワートとうまく行かなかったのも、そのせいですか。
- そうだな。彼はスターで、俺は余興だ。彼はバンドを仕切りたがるんだよ。それはそれでいい。「ロッド・スチュワート一座」って感じでね。思うに、彼はあまりに軟弱な方向に行っちまった。
1980年代のヴォーカルの例として、ジェフ・ベックの口からテレンス・トレント・ダービーとシンプリー・レッドの名前が出てきてて、ちょっとビックリ。ロッド・スチュワートもそうだけど、ああいう声が好きなのだね。
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