ラルフ・ヒュッター、クラフトワークの近況などを語る (1/2)
ニューヨーク近代美術館 (The Museum of Modern Art, MoMA) で8日間の日替わりコンサート「Retrospective 1 2 3 4 5 6 7 8」をやった直後のインタビューで、「New York Times」紙サイトの2012年4月の記事より。
→ NYTimes.com - Talking to Ralf Huetter of Kraftwerk
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自分たちのアイデアが形になれば、短かろうと長かろうと、それでいいんだ。クラシック音楽にはドラマがあるが、我々の音楽にはドラマはない。最小限の構造、パーツ、概念があるだけだ。
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「kraftwerk」の単語は「発電所」って訳すのが普通だが、「kraft」、つまり「エネルギー」や「活力」と、「werk」、つまり「仕事」または「作品」をつなげた言葉でもある。
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クラフトワークは一つの生命体だ。その音楽は終わることがない。明日になれば、また新しく始まる。レコードはレコードでしかなく、我々にとっては退屈なだけだ。プログラムとして操作するほうが、よほど良い。そして、常に改良し続ける。プログラムし直しては、新しい構成や概念を付け加えていくんだ。
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ノイズからも得るものがあるし、クラブに行っても得るものがある。
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(アフリカ・バンバータからコールドプレイまで、様々なミュージシャンの曲の原型になっていることについて) 所有することに興味はない。参加することに興味がある。ラジオの電波と同じだよ。送信するトランスミッターでもあるし、受信するアンテナでもある。お互い様だ。そうでなれけば、ただ自分の家にこもって演奏してればいい。
ちなみに、この時のメンバーと担当は、ラルフ・ヒュッター (ヴォーカル、キーボード)、ヘニング・シュミッツ (ベース・ライン、イコライザー)、フリッツ・ヒルパート (リズム)、シュテファン・プファフェ (映像。現在はファルク・グリーフェンハーゲンに交代している)。
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