ラルフ・ヒュッター、「Trans-Europe Express」を語る (1/2) (クラフトワークのアルバムを語る (6/10))
時たま思い出したように取り上げてるクラフトワークだけど、これはアルバムごとにラルフ・ヒュッターが解説を加えている記事。「Uncut」誌の2009年10月の記事が去年の「Retrospective」ツアーに向けてウェブにアップロードされたものなので、その時に紹介すればよかったかも。全8枚。
→ Uncut | Kraftwerk - Album by Album
「Trans-Europe Express」(1977)
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「Trans-Europe Excess」の曲は列車の音が奏でる交響曲だ。ウィーン、パリ、旅はクラフトワークの活動の大きな一部だ。別に皮肉でも何でもない。それが現実なんだ。我々の生活なんだ。ヨーロッパ人としてのアイデンティティ、ヨーロッパ文化の精神でもある。デュッセルドルフ (ドイツの西の端にある) は、オランダから20分、ベルギーから30分、フランスから2時間だ。ベルリンはパリより遠い。ベルリンの壁がなくなってもね。仲間うちでも学校でも、英語が目立つ。当時のドイツで、色んな言語を使うのは、ごく当り前だった。
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「Hall of Mirrors」は、あっという間に出来上がった。鏡ってのはアーティストにとって恰好のテーマだ。マイケル・ジャクソンの「Man in the Mirror」とか、沢山の例がある。クリング・クラング・スタジオにも、見栄えを確かめるために、鏡を置いていたことがあるんだ。この曲には、素晴らしいカバーがある。「Trans Slovenian Express」ってアルバムに入ってるバージョンが好きだね。アン・クラークが歌ってると思う。パンク世代でも、スージー・アンド・ザ・バンシーズがカバーしてくれてる。
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