ケヴィン・エアーズ、「Lady June’s Linguistic Leprosy」を語る (自ら代表作を語る (7/9))
これも「Uncut」誌。2008年10月の記事がウェブに掲載されたもので、ケヴィン・エアーズがザ・ソフト・マシーン、ソロ、ブライアン・イーノたちとの共作とか、代表的な8枚のアルバムについて語っている。エアーズはこの後、2013年2月に亡くなった。
→ Uncut | Kevin Ayers - Album by Album
レディ・ジューン「Lady June’s Linguistic Leprosy」(1974)
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彼女は、俺がメイダ・ヴェール (ロンドンの一角) に住んでた時の家主だ。アート好きで、絵を描いたり、何か作ったり、こんなすごく妙な曲を書いたりしてた。自分自身じゃそういう仕事にはつかなかったが、そういう仕事をしてる奴らと一緒にいるのが、俺たちみたいなのに囲まれてるのが大好きだったんだ。だから、俺たちには家賃も格安だった。いつもミュージシャンやアーティストや作家とかが出入りしてた。
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彼女の歌声はとてもプロになれるようなもんじゃなかったが、おかしな時代だったんだよな、俺とブライアン・イーノと何人かで彼女に手ほどきして、アルバムを作ったんだ。俺は結局けっこうな数の曲を書いたし、ブライアンも色々とやった。
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だいたい、彼女が自分を「レディ・ジューン」って呼んでたことからして、あえて言うなら、変だろ。それ以上はゴシップねたになっちゃうから、言わないけど。とにかく金は持ってて、広い家だった。亡くなったアーチー・レゲット (エアーズのバンドのベーシスト) も、同じ時にあそこに住んでたし、ロバート・ワイアットが窓から落ちた (5階から落ちて下半身不随になった) のも、あそこだ。あのアルバムを作ったのは、奉仕活動だよ。
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アルバム「Confessions of Dr. Dream」の (LPで言う) 片面の半分は、彼女んちの風呂場で、ギターとテープレコーダーを持ち込んで作った。唯一、防音された場所だったんでね。
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