ジョン・ポール・ジョーンズ、ファンの質問に答える (4/4)
わりと面白いネタが多いイギリス「Uncut」誌の2010年4月の記事が、今年1月にウェブにアップロードされたもの。「ファンの」と言いつつ、ちらほら業界関係者も混じってたりする。なお、ゼップねたは出てこないので、悪しからず。
→ Uncut | An Audience with... John Paul Jones
ゼム・クルックド・ヴァルチャーズを組む前から、ジョシュ・オムとデイヴ・グロールを聴いてましたか。もしそうなら、どう感じてましたか。
- フー・ファイターズもクイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジも気に入ってたよ。俺たちの世代のミュージシャンは特にだが、今どきのミュージシャンはダメになったとか、近頃のバンドはなってないとか、あれこれ言いたがる。ちっとも正しくない。いつの時代にも、演奏テクニックなんかなくても自分の考えを伝えられる人はいるだろ。だが、ジョシュはすごい演奏ができる。それをひけらかさないだけだ。実際、奴が持ってきたリフの中には、とてつもなく難しくて、俺がシンプルに直さないといけないのもあったりした。どこで中指をつっ立てるか、それを考えてやったんだ。奴は驚異的なミュージシャンだよ。
ピーター・グラントに (レッド・ツェッペリンを辞めて) ウィンチェスター大聖堂の聖歌隊指揮者になりたいって言ったそうですが、真面目だったんですか。
- あはは、冗談に決まってる。だが、1973年、このままならレッド・ツェッペリンを辞めようって真剣に考えてたのは本当だ。ピーターはすぐに、いいふうにしてくれた。もしも辞めてたら、どんな聖歌隊指揮者になってただろうね。きっとすごいのになってただろうよ。いいか。どんなやり方でも、音楽をやってそれで稼げるなら、こんな素晴らしいことはない。だが、俺は何も稼げなくたって構わない。どんな音楽かなんて関係ない。音楽そのものが好きだからだ。何であれ、やるって決めたら、熱く突き進むんだ。
セッション・ミュージシャンだった頃、最悪のセッションって何でしたか。
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楽しかったことしか憶えてないからなぁ。日に2つとか3つとかのセッションで、ロンドンをあっち行ったりこっち行ったりしてた。トライデント・スタジオ、オリンピック・スタジオ、アビー・ロード・スタジオ、マーブル・アーチのフィリップス・スタジオとかね。シャーリー・バッシー、キャット・スティーヴンス、ルル、雇ってくれるなら、誰の仕事でもやった。
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最悪の経験って言ったら、ミュザーク (Muzak) のセッションかな (スーパーやデパートのBGMの仕事)。わざと退屈な音楽を作るんだ。ある時、あんまり退屈なんで、ほんのちょっとベースで遊んだら、「やめてもらおうか。お客の注意を商品から逸らすじゃないか」。それで、おさらばしたよ。
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